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銘木について思うこと

 
2021年10月01日
 

 
 
銘木は鑑賞価値の高いものとされています。木の生きざまを現す杢目は、玉杢、チジミ杢、鶉杢、バーズアイ等々好きな人には堪らない趣があります。木が育ってきた環境によってあらわれる個性的な杢の表情、個体の形状に希少性が銘木としての価値を高める要素となります。加えてその材が乾燥していることでが価値のある銘木となります。かつては新築には二間続きの和室があり、欄間、天井材、長押、床柱、床の間材、真壁無垢柱の流通が旺盛でありましたが現在の和室は大壁となりこれらの材料を使用されずシンプルな造りとなっています。谷崎潤一郎の陰翳礼讃にあるような世界観は昭和の時代のものとなってしまいましたが、そのような和の空間には、日本建築のクラシックを感じます。紫檀、黒檀、鉄刀木と言った唐木の床柱の流通はほとんどありませんが、世界三大銘木の一つウォールナットの一枚板はカウンター材や造作材として一定の人気があります。住宅や、生活スタイルの洋風化にともなって流通される材が変化していることを感じています。高価な杢目があり、節も割れもない完璧なものの対極にあるのが、個体は良質ですが割れ、ピンホール(虫アナ)、節穴がある材は個性的で味わいの深いものとなります。個人が、感覚的に良いよねと思い、趣を感じる木は、その人にとっての銘木と言えます。銘木をもっと身近に活かして使っていく工夫と提案をしていくことで木の魅力を感じていただきたいと思います。